皆既日食はほとんどの人が大抵経験する、おそらく最も壮観な天文現象です。 日食はプロ、アマチュアともに数多くの天文学者が非常に興味をもっています。 そして日食のファンは観測したり写真を撮るために世界中を移動します。
日食は数学の基本的な原理と小中学校で習う科学を説明するまたと無い機会を生徒に提供します。
天文学者を含む、実に多くの科学者は皆既日食との出会いが科学を学ぶようになるきっかけです。
先生は食を利用して、運動の原理と食の発生する軌道計算を教えることができます。
ピンホールカメラや望遠鏡または双眼鏡を用いて観測することで、これら光学機器を理解することができます。
日食中の周囲の増減光はラジオメトリーとフォトメトリーの原理を示し、また生物学の授業において、動物や植物の食の間に関連する行動を観察することができます。
同様に、就学年齢の子ども達の積極的な科学の研究によい機会であり、皆既帯に沿った異なる位置での接触の観察記録は月や地球の軌道の運動の理解を一層深めるのに役立ちます。 そして、皆既中の太陽コロナのスケッチと写真は太陽の広大な大気の三次元画像の作成に利用する事ができます。
しかし、適切な用心をしなければ、太陽の観測には危険を伴います。 地球表面に到達する太陽からの放射は290nm(ナノ・メートル)の紫外線(UV)とそれより長いメートル単位に入る電波が放射に含まれいます。 目の組織は、380〜1400nmの間の放射のそのほとんどを眼底の光に敏感な網膜へ伝達します。 紫外線環境にさらすと目の外側の層の老化を早めたり、白内障を発症するもとになる事が知られており、日食中の間違った太陽の観察は日食失明、または網膜の火傷を引き起こします。
極度の可視光線への網膜の露出は、視神経の桿状体(かんじょうたい)と円錐体(えんすいたい)細胞に損傷を引き起こします。
光は細胞の内部で、一連の複雑な化学反応を引き起こし、視覚の刺激に反応するそれらの能力を損ない、そして極端なケースではそれらを損傷させてしまいます。
結果、損傷の度合いにより一時的、もしくは永久的に視覚の機能を失うことになるかもしれない。
適切な目の保護をしないで繰り返し、または長い間、太陽を見ると高レベルな可視光線は加熱作用を引き起こし、さらされた組織を文字通り料理します。
この熱損傷、または光凝固は小さな見れない領域を作りだし、視神経の桿状体と円錐体を損傷します。 視覚にとっての危険性は重要で、光の網膜損傷は何の痛みも感覚も無く起こります(網膜は痛みを感じる受容器を備えていません)そして、損傷したのち少くとも視覚の影響が数時間は生じません(Pitts,1993)。
双眼鏡や望遠鏡、または適切な保護フィルターの無いその他の光学機器によって太陽の拡大像を見ることは、近赤外線と同じく可視光線でも、非常に収束されるため熱による網膜損傷になるかもしれません。
唯一、肉眼で安全に太陽を見られるのは、月が完全に太陽を覆う皆既中です。
適切な知識と技術を伴わず、部分食を見るのは決して安全ではありません。
太陽の表面(光球)の99.9%が覆い隠される部分食の状態で、たとえ照度レベルが薄明かりと同じようでも、残っている三日月の太陽は網膜火傷を引き起こすのには十分強烈です (Chou, 1981, 1996; Marsh, 1982)。
適切なな観察方法を用いないことは、永久的な目の損傷、または極度の視力喪失になるかもしれません。
これら日食に関連する視覚障害は将来、児童や若者の職業選択や収入において影響を及ぼします(Penner and McNair, 1966; Chou and Krailo, 1981)。
食ではない時の太陽を観察するのと同じ方法は金環食や部分的に覆われた太陽を眺めたり写真に撮るのにも使われます(Sherrod, 1981; Pasachoff 2000; Pasachoff & Covington, 1993; Reynolds & Sweetsir, 1995)。
最も安全で非常に手軽な方法は投影法です。
ピンホールか小さい穴は、その1mほど後方に置かれたスクリーン上に太陽像を映し出すのによく利用されます。
たくさん穴の開いた板やゆるく織られた麦わら帽子、さては指を互い違いに交差させたすき間さえ、スクリーンに太陽像を投映するのに用いることができます。 同じような結果が広葉樹の下の地面に見られます:木の葉が重って多くのピンホールができることで、いくつもの三日月を作り出します。
同様に、三脚に固定した双眼鏡または小型の望遠鏡は、太陽の拡大像を白い板に投映するのに利用することができます。 双眼鏡あるいは三脚上でマウントされた小さな望遠鏡も白いカードに太陽の拡大されたイメージを投影するために使用することができます。 これらの方法は部分食の安全なグループ観察をするのに利用できますが、装置を通して目で見ることが無いように注意しなければなりません。
投影法の最大の利点は一人として直接太陽を見ていないということです。 ピンホール方式の欠点は十分な太陽像を得るために、少なくとも穴の1m後方にスクリーンを置かなければならないことです。 針穴方法の損失は容易に見るように十分に大きい太陽のイメージを得るために、開始に少なくとも1メーター遅れてスクリーンを置かなければならないということです。
目を保護するように特別に設計されたフィルターを使用したときに、ほんの少しだけ直接太陽を見ることができます。
可視光線と近赤外線を現行するフィルターのほとんどは、その表面にクロム合金かアルミニウムの薄い層を備えています。
安全な太陽のフィルタは、可視光(380〜780nm)の0.003 %未満(濃度〜4.5)、近赤外線(780〜1400nm)の0.5 %(濃度〜2.3)未満しか透過してはなりません。図23は安全な太陽のフィルタの選択のために、透過特性曲線を示します。
安全に太陽を見るのに最も広く利用可能なフィルターの一つが、暗度番号14の溶接工が使うグラスで、それは大きいホームセンターで入手することができます。
その替わりのものとして安くて人気があるのは、太陽の観察用に特別にアルミニウム加工されたポリエステル(プラスチック板)です。(ガーデニングで使われる「Space blankets」とアルミニウム加工されたポリエステルは、この用途にふさわしくない!)
溶接グラスと違って、アルミニウム加工されたポリエステルは様々な装置に合せて切ることができ、落としても壊れない。
いくつかのアルミニウムで処理されたポリエステル・フィルターには、危険かもしれないアルミコーティングの大きな欠陥(およそ1mm以内のサイズ)があることが最近指摘されました。
そういう欠陥見本の詳しい分析は、その外観にもかかわらず、フィルタに使われた2枚のアルミニウム処理されたポリエステルフィルムの一つの穴から欠損は起きることを示しています。 大きい穴を完全に取り除いた保護アルミニウム・コーティングはありません。
これは品質管理問題である反面、アルミニウムコーティングの欠損の存在は必ずしもフィルタが危険なことを意味するというわけではありません。 確信が無ければ、コーティングに0.2mm以上または、フィルター面のどこか5mm円内に1つよりも多くの欠損があるアルミニウム処理されたポリエステルの太陽フィルターは使用すべきではありません。
アルミニウム処理されたポリエステルの太陽フィルターに替わる素材として、とても人気があるのはカーボン粒子が儒手中に封入された"black polymer"です。 この素材はポリエステルよりいくぶん固く、もし双眼鏡とか望遠レンズや望遠鏡の前方に利用するならば、取付ける特別な枠を必要とします。
主に眼視向けフィルターであるポリマーは、黄色い太陽像を得られます(アルミニウム処理されたポリエステルは青白い像)。
この種類のフィルターは色合いの濃度の範囲で重要な変量を示すかもしれない;いくつかの領域は他より非常に明るく見えるかもしれません 。 より明るい種類のフィルターは好ましくない量の赤外線を透過してしまいます。
最近ではアルミニウムコートされたブラックポリマーのフィルターができています。 ポリエステルとブラックポリマーの一番の特徴を組み合せた、新しい素材は日食観察者が最終的に選らぶフィルターとして、その両方にとって代わるかもしれません。 これらの複合型フィルター(PolymerPlus:Thousand Oaks Opticalにる)の一つの透過特性カーブを、図23に示します。
その他にBaader AstroSolar Safety Filmは観察と太陽の撮影の両方に利用することができます。
優れた光学特性を持ち、大抵のポリエステルフィルターより減光する極薄の樹脂フィルムです。
多くの経験を積んだ太陽の観察者は、充分に光に感光させて最大濃度に現像した白黒のフィルムの1枚か2枚重ねて使います。
フィルム感光乳剤に含まれた金属的銀は保護フィルターです;しかし、撮影された白黒のネガは、この用途にふさわしかりません。 近ごろの太陽を観察する人は、保護するフィルターとして、フロッピーディスクやコンパクトディスク(音楽CDやCD-ROM)の真ん中の穴を覆ってディスクを通してを使っていました。
しかしながら、フロッピーディスクやコンパクトディスクによって見える太陽像は、アルミニウム処理されたポリエステルあるいは溶接工のグラスの光学特性と比較して貧弱です。 いくつかのCDは非常に薄いアルミコーティングで作られていて安全ではありません。もし、あなたがCDを通して普通の部屋の中の照明を見られれば、それを使わないで下さい。
フロントエンドに取付ける目的で特別に設計されたフィルターでないかぎり、光学装置(例えば双眼鏡、望遠鏡、カメラ)で使われるべきではありません。太いくつかの陽フィルターの情報源を下に記載されます。
安全ではないフィルターは、カーラーフィルム、銀を含まない白黒フィルム、撮影されたフィルム、いぶされたグラス、単眼もしくは両眼のサングラス、写真のNDフィルタ、偏光フィルターを含みます。
危険なフィルタはカラーフィルム、銀を含んでいないペン書きのフィルム、それらの上のイメージを備えたフィルム否定、いぶしたグラス、サングラス(単一多数のペア)、写真の中立の密度フィルタおよび偏光フィルターを含んでいます。
これらのほとんどは、熱による網膜火傷を引き起こす、目に見えない高いレベルの赤外線を透過します図23)。
太陽がかすかに見えたり、フィルタを通して太陽を見たときに不快を感じないという事実は、あなたの目が安全であるという保証ではありません。
太陽フィルターは安価な望遠鏡にたいてい用意されているalsounsafeアイピースにねじ込むよう設計されています。
しばしば、これらガラス製のフィルターは望遠鏡が太陽に向けられている時、過熱から突然ヒビが入ります、そして観察者がアイピースから目を動かすより速く網膜損傷を引き起こします。無用な危険は避けなさい。
あなたの地元のプラネタリウム、科学センターまたはアマチュア天文クラブは、安全な日食の観察方法に関する補足情報を入手することができます。
太陽光線中の紫外線UVA(波長315〜380nm)がさらに網膜に悪影響を及ぼすかもしれないといういくつかの懸念があります(Del Priore, 1991)。 一方でいくつかの実験に基づく証拠があります。 それは無水晶体症の特別なケースに限られ、白内障または損傷のために目の本来のレンズが摘出されていて、紫外線防止眼鏡、コンタクトまたは眼球内レンズを取付けられていない場合です。
一般の人の損なわれていない目では、水晶体によって吸収されるので、紫外線UVAは網膜に達しません。 無水晶体症では、普通の環境下でも太陽の紫外線にさらされると、慢性の網膜損傷を引き起こすかもしれません。
しかしながら、この記事で議論された太陽フィルタ素材は、紫外線UVAのための最小の許容可能な職業の露出以下のレベルまで太陽の紫外線を減衰します(ACGIH, 1994)。したがって、適切な太陽フィルターを通して見る場合、無水晶体症の観察者は網膜の損害の余分な危険がありません。
たいてい日食が起きる日か何週間か前に新聞の記事やニュース番組で、日食を見る注意について発表があります。
残念なことに、これらのメッセージの背景には善意にもかかわらず、頻繁に誤った情報を含むでおり、いずれにしても日食見物をする人たちを恐がらせるかもしれない。 しかしながら、メッセージが特に学生のために意図される場合、この方策は裏目に出るかもしれません。
先生や専門家から、見ると危険であるという警告に注意を払い、その後他の学生がそれを安全に見たことを知る学生は経験をだまし取られたと感じてもよい。
専門家が間違うと思った場合、そのほかの健康に関連する麻薬、エイズ、または喫煙について、学生はどう反応するだろうか?
誤った情報は、情報が無いよりもタチが悪いかもしれません。
誤報は同じくらい、そうでなければどの情報より悪くちょうど悪くないかもしれません。(Pasachoff, 2001).
投影法によって、フィルター無しに全ての食分を見ることができ、またそうすべきであることを忘れないで下さい。
そうすることで十分に安全です。
すっかりと覆い隠された太陽を肉眼で見ていると、15もの日食を観察していてさえも、その荘厳さに気付かされます。
あなたが、同じように体験を楽しめることを期待します。